日本政策金融公庫は女性起業家を対象にした実態調査を行った。それによると開業1年後の「黒字基調」の割合は49.7%と男性起業家を8.6ポイント下回るが、時間の経過に伴って差は縮まり、開業後4年を経過した時点で逆転することが判明した。女性は男性に比べ、「現在の事業に関連する仕事をした経験がある」割合が低い。このため当初は苦戦を強いられるが、「キャリアを積み上げることで、徐々に能力を発揮していくようになる」(総合研究所小企業研究第一グループの藤井辰紀主任研究員)ことが、逆転につながっていくとみられる。
開業者本人の収入は月平均で29万円。男性起業家を15万円ほど下回るが、家族を加えた家系の収入では格差は8万円ほどに縮小する。